蛇(アオダイショウ)の生態

日本の陸地に生息する蛇は36種で、その内日本本土には無毒のアオダイショウ、シマヘビ、ジムグリ、シロマダラ、ヒバカリタ、カチホヘビと有毒のヤマカガシ、マムシがいます。
奄美大島、沖縄など亜熱帯気候に生息する蛇が残りの28種です。

日本で最も身近な蛇「アオダイショウ」とは

まずは日本人にとって最も身近にいる蛇で、家の守り神とも言われている<アオダイショウ> ナミヘビ科ナメラ属です。
ナメラ属は英語でrat snakeといい、無毒でげっ歯類を食べる蛇の総称で、[ 滑らかな甲羅(鱗)]から名付けられたそうです。

南西諸島のサキシマスジオ、シュウダ、ホンハブに次ぐ大きさで、胴の直径は5cm程度で、長さは2mにもなる本土で最大の蛇です。
生息地によって若干の違いがありますが、脱皮直後に青みがかり、普段は緑がかった色をしています。
生息域は沖縄を除く日本全土で、人の住む平地から山林でよく見られます。

昼間活動し、夜は木の上や地中の穴などで休みます。餌を追って家の中に入って来ることもあります。
蛇は腹部の両端にある側稜と呼ばれる突起を使い、ほぼ垂直に登る事ができ、我が家二階の戸袋に、スズメが巣を作りひなが飛び立った後ですが、入り込んでいたことがありました・・・

肉食アオダイショウに咬まれた時の対処法は?

アオダイショウは肉食で、鳥類その卵、鼠、カエルやトカゲなどを捕食します。
基本的に蛇の牙は攻撃のためで食物を切断、粉砕することはなく丸吞みです。卵の場合は、丸呑みした後、食道の脊椎にある突起を使って割ることができます。

春に交尾をし、数個から数十個の卵を生み、秋に孵化します。孵化した幼体は成体と全く違い、マムシに間違われることも多く褐色の斑紋が入っています。
実物を見比べる機会はあまりありませんが、アオダイショウは瞳孔が丸いかわいらしい顔をしています。マムシは頭が三角で瞳孔が細く鋭いのが目立った違いです。

アオダイショウと同じように身近なシマヘビは、その名の通り濃い縦じまが特徴ですが、シマヘビの幼体も成体とは似ても似つかぬ横じま模様をしています。
幼体の地味な色や模様は、鳥類などの外敵から襲われないように保護色のような役目をしているのでしょうか…

アオダイショウはおとなしい性質ですが、人から攻撃を受けると反撃する事があり、噛むという攻撃の他ストレスがたまると臭気を出すことがあります。総排泄腔という所から排泄液を霧状に噴出する事があります。腐敗したキャベツのような臭気があり、この青臭さがアオダイショウの名の由来になったという説もあります。

万が一咬まれたときは、蛇の歯は内側に反っているので慌てて無理に離そうとすると傷が大きくなりますし個体を傷つけます。アオダイショウやシマヘビの場合、捕食ではなく攻撃として嚙みつくため、一瞬で噛みつき、すぐに放しますので落ち着いて対処してください。

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